スタッフの負担を軽減するため夜勤専従を求める医療機関は増えています
ONとOFFのメリハリがあり、勤務回数は月8回程度、日中に子供と過ごす時間が増えます
看護師さんの離職理由で「休暇が少ない」「勤務時間が長い」「超過勤務が多い」並んで、常に上位にランクインしている「夜勤の負担が大きい」―。
特に人員の配置に余裕のない中小規模の病院の場合、休憩もままならず、朝を迎えた頃には心身ともに疲労困憊という方も少なくありません。また、小さい子供がいる看護師さんの場合、夜勤そのものが無理なため、離職せざるを得なかったケースもあるでしょう。
近年は看護師さんの離職を防止して、特に中堅層の人員を確保するために、夜勤回数の減少・免除、週の勤務時間が一定以上ならば勤務時間帯を問わないなど、それぞれのライフスタイルに合わせて働ける環境を整える病院が増えてきました。
しかしながら、病院にとって夜勤を行う看護師さんの必要数は変わりませんし、さらなる高齢社会を迎える将来、その重要性が増すことは間違いありません。実際、病院が採用する看護師さんに望む条件の第1位は「夜勤ができる人」となっています。
そんななか、注目されているのが「夜勤専従」という働き方です。「夜勤専従」と聞いて連想するのは、マイナスな面、つまり「体力的にキツイ」「育児との両立が難しそう」などと思いますが、実際に夜勤専従で働いている看護師さんからは「ONとOFFのメリハリがある」「日中に子供と一緒に過ごす時間が大幅に増える」「最大で月8回程度の勤務なので、プライベートが充実する」などの肯定的な意見が多く聞かれます。
最近は24時間体制の院内保育所を有している医療機関も増えてきたため、小さいお子さんがいる方でも安心して働くことができます。1回あたりの夜勤手当は病院の規模、地域によって異なりますが、3万円から4万円というのが一般的です。
夜勤専従として働く場合、従来は単発アルバイトで勤務することが多かったのですが、入院患者さんの病態を継続的に把握するためには「常勤の夜勤専従」が望ましいとして、コチラの勤務形態で求人募集を行う医療機関が増加しています。常勤であれば、正職員としての待遇(給与・賞与・昇給・社会保険・休暇など)が受けられます。